社会性発達の療育コンサルタント
「家庭療育支援」について
どの方にも抱かれる疑問について、丁寧に解説しています。丁寧過ぎて、かなり長文で読みづらいかと思いますので、チャットや「お問い合わせ」ページから、気軽にご質問を頂けたらと思います。
Q. なにをしてくれるの? A. 相談と指導です。
いわゆるカウンセラーは、「ただ話を聴くだけ」と思われたり、「厚かましく、偉そうに言ってくる」というイメージを持たれたりするかもしれません。もしそうだとしたら、関わるメリットを感じないですね。一流のカウンセラーでも実際にそういう部分はありえます。ただ、それは傍から見た場合とか、一部を切り取った場合とかです。
基本的にカウンセリングや心理療法では、こたえは本人の中に、といったスタンスがあり、来談者を主体として進めていくことが多いです。カウンセラーがナビゲートすることはあっても、困っている人自身の力で作業を行っていかなければならないので、時にはしんどいこともあります。しかし、人生に何らかの恒久的な変化をもたらしたり転換点になったり、何よりそれが、カウンセラーがいなくても保持される己の力になったりすることもありますので、十分な価値があると思いますし、自分もその経験があります。
もちろん、悩んでいる人に全て任せるということではなく、確固とした信頼関係の下、ほどよくサポートしていこうとします。たいていは、話しておきたいことがたくさんあれば、時間が許す限りしっかり共感的に理解を深めながら傾聴するでしょうし、人間の基本的な心理として知っておいていただくべきことがある時には、丁寧にお伝えもするでしょう。
そして、内山はと言いますと、根本的な部分では一般的なカウンセラーの例に違うことはありませんが、ご相談内容について話し合う時間は、必要十分にだけ、とるようにするつもりです。原則、コスパ重視で進めていくスタンスです。確実に効果をもたらしつつも、必要以上にコスト(時間、費用、料金)がかからないようにすることを重要視しています。従って、セラピー的、癒し的な要素よりも、具体的な課題の解決や、そのための技術がご依頼者様に習得されることへ焦点を当て、注力いたします。ですので、もし、精神的な課題が重たかったり人生の根幹に関わる事柄を扱う必要があったりすることが推測される場合は、他の相談機関をご紹介いたします。もちろん、内山に相談することがそのきっかけになれたら幸いです。
『心理のカテキョ』として提供できるメインコンテンツは、子どもの社会性の発達を促す力を習得する訓練です。つまり、子どもと関わるご依頼者様自身が、最良の環境としての養育者、支援者になっていただくことを目指したセッションです。これまで、私は子どもの療育施設で子どもの療育に携わってきましたが、保護者支援はもちろん、同じ場で療育に当たる職員へのコンサルテーションにも尽力してきました。この経験はとても貴重です。単に後進を育成するのとは異なり、自分とは異なる経験を既に積んでいる方に対し、それを活かしながら新たな視点や技術を得てもらえる助言をすることは、難しくも、とても生産的で有意義なことだと感じています。そう考えると、一緒に働いてくださった方、している方には感謝をしてもしきれません。
そこから得られた経験を、『心理のカテキョ』として保護者様や施設職員の方々に共有し、専門的な視点や技法を普及することができたら、より多くの子どもたち=未来へ貢献することができると信じておりますので、至極、幸いに思います。
Q. 福祉事業所だけでもいい? A. いいです。が、
私がこれまで保護者様とお話した中では、児童発達支援や放課後等デイサービスなど、福祉事業所で行っているサービスのみで、保護者様のニーズが十分に叶えられているケースは滅多に無いと感じています。私の力不足は感じつつも、たとえ有名な先生が私と入れ替わって、事業所においてできうる限りのことをやり尽くしたとしても、達成したり解消したりするのは難しいなと感じる課題は、たくさんあります。
もちろん、課題をすぐに解消しなければならないとは限りません。時間をかける必要のある課題もあります。しかし、やりようによっては短い時間で済むはずなのに、だらだらと長い時間、付き合わされているように思えるケースも多いと思うのです。付き合わされていると言うのは、子どもが、社会から課された課題に、です。
私の務めは、社会構造を変えることではありません。それができれば素晴らしいことですから、それを企んで活動されている方は応援します。私にできることは、ノーマルではない特徴を備えた子どもにとって生きづらいかもしれない現在の社会や環境に、いかにうまく適応して、かつ才能を発揮して社会に還元し、自らの生活を豊かにするかについて、子どもと一緒に発見し、ご本人が力を培うための支援をすることです。しかし、それを一つの事業所、短時間の一つの個別指導で叶えるには、いくつもの偶然が重なる必要があるだろうと感じています。
どんな事業所も、お子様の発達に寄与する影響を与えようと最大限、努めているはずですが、お子様の人生全体からするとかなり短い時間しか関わることができません。しかも、保護者様に比べたら、支援者の存在は小さいものです。そんな存在が与えうる影響は、たとえ時間が長くなったとしても、やはり小さいでしょう。
子どもが個性を生かして、ぐんぐん発達するために必要なことは、様々な社会資源を利用することだと思います。習い事はすればするだけ良いとは思いません、休息も必要だからです。それでも、お子様の強み(ストレングス)や可能性を発見するためであれば、できるだけ様々な種類の経験をさせてあげたいものです。
では、療育などを行う事業所が、お子様の可能性やストレングスを確実に発見していくことができるかと言えば、これも難しいところがあります。中には、慧眼な職員が発見していることもありますが、それを保護者に共有することができているかと言うと、十分ではない事業所がまだまだ多いのではないでしょうか。
子どもの能力を見る上で専門的な知見のある職員は、ある意味、科学的、医学的に間違いの無いようにと、慎重な姿勢を取ります。一方で、専門性よりも経験の方が優位な職員は、その眼で可能性を捉えていたとしても、正確に共有することが難しいかもしれません。このような人材がそれぞれ、良いチームワークによって保護者様と協同することができているなら、幸運です。担当職員にお任せしていれば安心です。あなたが選んだ、選ぼうとしている事業所は、それを実現できているでしょうか。
『心理のカテキョ』は、チームではなく、内山個人です。ダイエットにおけるプロテインやサプリメントのような役割になると思います。チームワークが機能している事業所を利用していただきつつ、『心理のカテキョ』で不足を補うことができれば、より一層、お子様の可能性の幅を拡げることができると考えています。
それが実現される最大の理由は、保護者様が発達促進チームの一員になることにあります。事業所としては、保護者様に対して、手の内にあることを全てアドバイスすることはあまりしません。もちろん、勉強熱心な方には、知識や経験を伝えるよう努めるはずですが、やはり保護者様はお客様ですので、いろいろな配慮に基づいて、慎重に、遠慮してしまい、十分に情報共有できないケースも多いです。
わざわざここまでこの癖の強い文章を読まれた方は、とても勉強熱心な方だと思います。そのような方には、ぜひ、お子様の発達を促進するメンバーの一人として、スキルを磨いて頂けたらと願っております。
Q. 本当に効果があるの? A. 確実にあります。
まず屁理屈のような話をします。何かを学び得ようとする人にとっては、全ての経験が糧になっていくものです。ですから、少なくとも専門職としての経験がある内山とのセッションが、ご依頼者様に何らかのプラスにならないはずがないのです。そうすると、わざわざ内山に毎回、数千円も払う価値があるのか、という回答には答えにくくなってしまいますが、次にそれを考えていきます。
明確な、数字的な実績があれば、これをお示しするだけで説明が要らなくなります。発達検査や知能検査、各種検査はたくさんありますし、それは子どもの発達具合を端的に、客観的に捉えていくための道具として開発されたものです。それらを用いれば、効果のほどは一目瞭然になりそうなものです。
実際、研究論文において、何らかの方法の効果を立証しようとすれば、数字に置き換えていく手続きが必要になります。つまり、実施の前後や有無によって、数字が変化するという証拠を示すわけです。そうすると、反論するのが難しくなり、多くの人が「確かだな」と思うことができるようになります。
しかし、そのような、いわゆるエビデンスは、たいていは子どもの人生にとってごく一部の現象を捉えているに過ぎません。だからこそ、たくさんのエビデンスを考え併せていくことが大事ですし、内山も常にそれを心がけてはいますが、現実の一人の人間の人生には無数の要素が絡み合っているため、限られたエビデンスだけを頼りにして、確実な方法だけで解決しようとするのはむしろ現実的ではないと思っています。
かと言って、緊急事態でもないのにわざわざエビデンスに乏しい、リスクがある方法をとることは避けるべきです。例えば、自閉症傾向のある未就学のお子様に対し、偏食を改善しようと嫌いな物を嫌がっていても食べさせる荒療治を、福祉施設で目にしたことがあります。極度の偏食を軽減したり嫌いな味覚に慣れたりする効果が、もしかしたらあるのかもしれませんが、その一方で、そのような関わり方をする職員との関係性や以後の人生で出会う似た大人に対する信頼感、あるいは食卓や会食場面に対する幸福感が、生涯に亘って犠牲にされるかもしれないのです。その荒療治を実施していた職員としては、いわゆる臨界期を逃さないように、と思っていたため、緊急事態という認識だったのかもしれませんが、どのようなリスクがあるのかという面にまでは目が向いていないようでした。
やや脱線して回りくどくなっておりますが、重要なのはまさに、回りくどいことにあると思っています。子どもの人生の、あらゆる側面に目を向け、様々な可能性を探り、どのようなアプローチが最適であるのかを発見し、そこに注力する。そのような進み方こそが、むしろ合理的、能率的であることを実感しています。
願わくば、パッケージ化(標準化)された検査を受けたり「なんとかメソッド」を受けたりすればだいたい分かる、劇的に変わる、という安易な考え方は避けて頂きたいです。前述の荒療治の例も、リスクの面を含めて考えてもそれが最適であると判断されたのであれば実施すべきだと思いますが、「偏食の子にはこう」といった短絡的な判断だったからこそ、後々にややこしい課題を残してしまうのです。実際にそのようなケースが見受けられます。
内山が提供するセッションにおいて取り組むのは、可能な限り短時間で、可能な限り全ての面を考え合わせて、最適な発達促進の方法を見極め、その技術をお伝えすることです。
多くの福祉事業所では、利用回数や相談の機会、支援者の人数がほぼ限られていて、本当に最適な関わり方をしてもらえているだろうかと不安を感じている保護者様が少なくないように感じます。むしろ職員の方で、「もう少し○○なら、□□できるのに」と提供しているサービスの不十分さや限界に葛藤を感じていることが多いかもしれません。
やや消極的な論理ですが、そのような不安や不満を感じているご依頼者様、保護者の方も職員の方も、子どもの発達に貢献しようとする意欲や自信は、ほぼ間違いなく高めていただけます。なぜなら、短絡的ではなく、考え尽くすからです。これを一人で、一事業所のみでやろうとすると、迷ったり、悪い部分に意識が向いて落ち込んでしまったり、荒療治に偏ってしまったりします。ですから、前向きに、建設的に捉えていくサポートを内山にお任せください。『心理のカテキョ』は個人事業ですから、それがとてもやりやすいのです。
本当に回りくどくなりましたが、結論です。正直なところ、効果があるかどうかは、ご依頼者様の学ぶ姿勢によるとしか言えません。ですが、どんな方にも、それぞれ固有の意欲や大志があることを私は知っています。私ができるのは、それを共有させていただくことと、それを叶えるためのエビデンスや実績に基づく技術をお伝えすることです。これらを、時間をかけすぎることなく、効率よく進めていくことができます。そして、ご依頼者様それぞれのゴールに、最短で近づくお手伝いを、誠意をもっていたします。今の私が答えられるのはこの限りですが、十分だと思っています。